「物語は強い」という物語

先日以下のような記事を目にしました。(といっても1週間ほど前なのですがブログの更新をさぼってたら1ヶ月経っていました。怠惰)

forbesjapan.com


簡単な要約としては以下のようなものでした。(うろ覚え)
・経済学は合理的思考に傾倒しすぎる
上記の理由もあり、経済学は個人の感情を軽視する
行動経済学は個人の感情にまで迫ることができる

 確かに経済学でこのような合理性を重視しすぎる傾向があることも、行動経済学ノーベル賞の煽りもあって流行っていることも事実だと思います。
 ただ、自分が一番面白いなと思ったのは、「経済学にはナラティブな要素が欠けている」という内容でした。
 ナラティブ?どういう意味だっけと思ったので、ググってみました。アホ
 コトバンクによれば次のような意味だということです。「物語。朗読による物語文学。叙述すること。話術。」
 
 これを見たときに以前必要に迫られて調べたペルソナマーケティングというものを思い出しました。これはザックリと説明すると、抽象的な顧客層を考えるのではなく、特定の個人を想定する。しかも、その個人の履歴書やら趣味、生活スタイルを設定してマーケティングを行うというものです。なんと顔写真まで用意するというから驚きです。(どうでもいいですけど、一次創作のキャラ作るみたいですね)気になった人はSoup Stock Tokyoとかで検索すると詳しいところが知れると思います。

 多分、個人の詳細なプロフィールや生活スタイルを想定するという部分に物語との関連を感じたのだと思います。
 いや、しかし、なんでこんなに物語が引っ張りだこなんですかね。とか思っていたところ、次のような記事を目にしました。

r25.jp

 いろいろ示唆的で面白かったのですが、倉持さんが成功要因を尋ねられたときに答えた返答が印象的でした。以下引用です。

 >>「ストーリーを作れたこと」ですかね。

グループアイドルって「秋葉原の小劇場から東京ドームへ!」みたいな物語をファンが応援する感じがあると思うんですけど、グラビアアイドルってそういうのがあんまり伝わらなくて、「なんでこのコが表紙なのかもよくわからない」って感じじゃないですか(笑)。

売れてないグラドルたちがSNSで頑張ったり、応援してもらって100万いいねを達成できたり…そういうストーリーが作れたのがすごく良かったなって思います。<<

 ストーリーを作れたことが成功につながった。ストーリーが応援につながった。なんか個人的につながった気がします。つまり、「物語」は共感を得ること、何か漠然としたことを感情レベルで共有することに関して効果があると言えるんじゃないでしょうか?

 そう考えるとツイッターでエッセイマンガが広がっていくのってすごい分かる気がします。マンガの体裁を取っているために共感もしやすいし、情報として分かりやすいのではないでしょうか?

 マーケティングにおいても、やはり重要になるのは顧客像の共有だと思います。ここがはっきりしないとゴールである商品やサービスの方向性がきまりません。そういった中、ペルソナという形で共有化を図るのが一つの方法として有用なんでしょう。

 細分化されて、ある程度の情報を得られる今の状態で「共感」というフレーズは非常に強い力を持っていると思います。これからも物語は強い力を持っていくのではないでしょうか?なんか着地点があやふやですがそんなことを思いました。